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会社概要
株式会社 志太泉酒造(しだいずみしゅぞう)
〒426-0133 静岡県藤枝市宮原423番地22の1
TEL 054-639-0010 FAX 054-639-0777
代表取締役 望月 雄二郎
創業 明治15年 
主な事業 日本酒の製造・販売

志太泉の経営方針
1. 杜氏の伝統技術の継承と新時代の酒造りの融合
現杜氏は伝統的な能登杜氏の技術を受け継いでおります。長く蔵に在籍した歴代の南部杜氏手法、静岡吟醸としての基本、これを土台にして新しい志太泉の酒造りを一歩一歩模索していきます。
2. 生産量800石から900石での安定生産
製造量は、多いから、あるいは少ないから良いと判断出来るものではありませんが、丁寧に手が全てに行く届き、経営的にも安定するには、現状の製造石数が妥当と考えております。
3. 価格以上に中身が充実した酒造り
昨今の地酒市場では、新興の吟醸蔵による定価の価格破壊が進んでおります。また一方でプレミアム価格等の品質に比較して価格が高すぎる例もございます。製造原価を無視した不当廉売は公正取引の精神は反しまた悪戯に日本酒業界を疲弊させます。また反面プレミアム価格商品は消費者の不信によりさらなる日本酒離れを招きます。地酒蔵としては、価格以上の中身の充実は当然の責務だと考えていますが、精米歩合と使用米のみスペック競争ではなく、どのような考えでどのような酒を造るのかが大切だと考えます。
4. 志太泉販売店とのより強いつながりを築く
蔵の規模や市場の環境から判断しても、いたずらに新規取扱店を増やすのは無理です。より、志太泉酒造を深く理解して頂く酒販店との関係が築く事が蔵の無形の財産です。従来の取引関係では、蔵から酒販店に一方通行に情報が流れている感じがありましたが、これからは、双方向性のある情報交換が必要であると感じています。
また各酒販店が志太泉の販売が円滑に行なえるよう、当然3の価格以上に中身が充実した酒造りは必須となります。そして志太泉酒造との取引により適正な利潤を確保していただくため利益率を設定しています。
5. 定番品の充実と個性的な高付加価値の酒の開発(不必要なアイテムは削減)
最近の需要の多様化にあまりにも対応しすぎるとアイテムが多くなりすぎ蔵の各々の酒に対する努力が分散してしまいます。かといっても、旧来の酒のラインナップだけでは、市場の変化についていけない事も確かです。定番品を充実させつつ、アイテムのスクラップ&ビルドを行います。
6. さらなる安全性の追求(21世紀中クレーム0に)
原料米、水質に対する原材料の検査から、醸造用副資材での牛由来物質の不使用、環境ホルモンの溶出しないホースへの取替え等出来る限り安全性を高める努力をしています。また、清潔な醸造環境を整え、異物混入等は、21世紀中クレーム0を目指しています。
7. 有機農産物に対する真摯な取り組み(売るための道具にしないこと)
地元では、篤農家のグループ、焼津酒米研究会と共に山田錦の栽培に関わっております。まだ、有機農産物認証は受けられませんが、減農薬や有機質肥料での土壌改良が認められ静岡県よりエコファーマーの認定を受けました。現状では、有機農産物は認証等にコストが掛かったり、むやみに販売手法として神格化することで割高な酒になりがちです。志太泉酒造ではむしろ普及価格帯の酒で当然にように減農薬米の使用していく事こそ必要だと考えています。
8. 酒の品質に影響のない工程の効率化。低コスト化
日本酒造りは、原料米を筆頭に大変お金が掛かります。しかしながら、良質米の確保や新規の蔵の設備投資には、お金を惜しむわけにもいきません。その分事務経費等は極限まで節減しています。
9. 空き瓶のより良いリサイクルシステムの構築
地元においては、積極的に空瓶を回収しています。きれいに洗浄して再使用しています。
10. 静岡県地元1/3、静岡県地元以外1/3、県外売上1/3の売上構成
志太泉はあくまで、基本は静岡県中部の地方蔵であり、地元での酒の販売を基本としたいと考えています。
11. インターネット活用での低コストでの情報提供
当社もサイトを開設していますが、その中で酒販店様や飲食店様を応援するような情報を積極的に掲載しています。また、酒販店様には、最新の酒や蔵のニュース等を配信しています。すべて、自社で運営していますのでよけいな経費はかけていません。
<参考 蔵とサイトの関わりについて>
12. 安定的な経営財務内容を堅持とする
1本の傑作もろみを醸す事は、どんな蔵にも出来る可能性はあります。しかし、一過的でないコンスタントな品質の酒造りを長年にわたり継続していくには、安定的な経営財務内容の裏づけが不可欠であると考えています。
13. 社員、経営者共に自分を律し、酒造りを通して社会に貢献する自覚を持つこと
当社は酒造りという仕事が好きで、仕事を通して社会と関わって行く人間が集まる場です。志太泉を気持ち良く美味しく飲んでいただけるために仕事をする単純にそれだけの事です。
14. 消費者に愛される志太泉ブランドの確立
消費者の方の酒の関わりは様々です。 志太泉ブランドの確立とは心のかたすみにでも志太泉がある人が少しでも増える事をおおげさに言っているだけです。 

志太泉酒造の歴史
志太泉は、初代望月久作が、酒蔵を開いた。望月家は藤枝の地主であった杉村家の分家として、余剰年貢米を有効に利用する役割を担っていたようだ。酒名を名づけるにあたり地元志太郡の地名「志太」に志し太く泉のように湧き立つ酒を造りたいという願いを込めて「志太泉」と命名したと伝えられている。
 戦前は清酒「志太泉」清酒「三五の月」を発売するとともに山梨県にワイナリーを所有し「ミクニワイン」という名で発売していた。
 第2次世界大戦の米不足のため酒造業は、企業の統合を余儀なくされ、一時志太泉も休蔵した。
 戦後、復興の気運にのり、昭和29年、酒造業を再開し、はやくから吟醸造りに取り組んだ。その結果昭和43年、当時日本酒の世界で最も権威のある「東京農業大学品評会」で金賞を受賞した。
 昭和50年代より、多田信男杜氏のもとで、静岡県の吟醸造りの方法論を模索し、その隆盛とともに、全国新酒鑑評会で3回連続の金賞を受賞し、静岡の吟醸の一翼を担った。
 平成6酒造年度より、黒龍酒造より、高橋貞實杜氏が着任。8期にわたり酒造りを行い、味わい深い酒を醸す。平成14、15酒造年度より、千葉心一杜氏が醸す。
 平成16酒造年度より、田中幸夫杜氏により南部杜氏の手法と静岡型の吟醸造りを融合。
 平成21酒造年度より、西原光志杜氏のもとでさらなる発展を期す。

〈昭和50年代後半 当時発売していた吟醸酒白鷺のしおり)

≪参考 昭和50年代後半の風景 釜場の写真1 釜場の写真2 瓶詰風景 コラム (静岡県の)吟醸酒の一覧表
≪参考 最近の志太泉酒造の活動状況≫
≪参考 志太泉酒造の鑑評会他の受賞歴≫