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吟醸酒H21BY 山田錦 精米50% 静岡県酵母HD-1 日本酒度+5.0 酸度1.2
 爽やかな少し苺のような吟醸香があり味わいは透明感があります。その透明感の中にふんわりとした甘みや米の旨みもあります。
<製造サイドからの視点>
 このお酒は、もろみ2本です。製造当初から静岡県清酒鑑評会に精米50%ですが、出品する前提で造りました。きわめて静岡県吟醸らしいもろみの経過をたどりました。H21BYのなかでもイメージどおり仕上がった酒となりました。

吟醸酒H17BY 山田錦 精米50% 静岡県酵母HD-1 日本酒度+6.0 酸度1.25
 非常に澄み切った透明感のある酒質です。それゆえ夏の暑い時期の体力が衰えている時でも非常に体にやさしい酒です。淡麗な酒という最近では敬遠される傾向があります。しかし麹から固めに造り低温でもろみを経過させ粕歩合を高めた繊細な酒には普遍的な評価を与えるべきではないかと信じています。
<製造サイドからの視点>
 酵母をHD-1に変更しました。硬質の味わいはその影響も多いにあります。NEW-5に比べてHD-1は扱いにくい酵母(NEW-5はコンスタントに結果が出ますが、HD-1は失敗作となる可能性も高い)ですので、これがうまくいったのはかなり自信となりました。

吟醸酒H16BY 山田錦 精米50% 静岡県酵母NEW-5 日本酒度+4.0 酸度1.5
 軽快ではありますが林檎の皮を向いた時のような上立ち香があります。また含み香が十分にあります。香りにはなんとなくライチっぽさがあります。味わいはきれいで軽快また爽やかな酸があり暑い時期には最高の酒となります。
<製造サイドからの視点>
 もろみの後期で予想より酸がやや高くなりました。上槽直後はやや酸が目立つかなという印象もありましたが、酒が落ち着くにつれてむしろ酸がアクセントとなっているような印象を受けました。また粕歩合も非常に高かったです。そのため酒の味わいに上品さがあります。
<その他>
 最近、日本酒をほぼ飲まないという方がお酒の会に出席されていました。その方は、今年度の八反純米吟醸原酒は飲んでもだめでした。また古酒好きでしたら非常に高評価を得るであろうH11BYの大吟醸原酒にいたっては口をつける気もおきないという評価でした。
 その方の一番好きな酒というのが、この吟醸酒でした。なかなかお酒の世界にいますと、一般の人の感性というのがどうしてもよくわからなくなってきますが、なかなか面白い意見でした。
 この話だけでも端的に、それぞれの方に、この吟醸が合うかどうかという参考になると思います。

吟醸酒H15BY 山田錦 精米50% 静岡県酵母NEW-5 日本酒度+6.0 酸度1.25
 上品なライチ系の爽やかな吟醸香があり、味わいはきれいですが、味わいに甘さと広がりがあります。瑞々しい酸もあり初夏向けの酒となっております。昨年の+9.0の吟醸酒にも賛否両論がございまして少しドライすぎるきらいもありましたので、今年は、直接的な方法としてアルコール添加量を控えました。

吟醸酒H14BY 山田錦 精米50% 静岡県酵母NEW-5 日本酒度+9.0 酸度1.2
 最大の特徴は日本酒度が+9.0まで高くなった事です。H13BYは日本酒度+3.0前後なので数字だけ見ればかなり辛口化したことになります。日本酒度+9.0というとアルコール臭の強いドライなだけの酒が多いですが、この酒は官能的には+7.0前後に感じ、口当たりのまろやかな山田錦らしいやわらかさのある酒です。雑味は少なく、冷えすぎると少し淡麗過ぎるところはありますが、温度が上がると旨みも前面に出てきます。香りは、バナナ系の上品な吟醸香です。