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<瓶詰め時の4月の印象>
今年の製造の上での、一番大きな変化は、昨年はすべての仕込みにきょうかい9号酵母を使用したのに対して、今年は、仕込み1本だけ1A酵母を使用しております。こちらの酵母の特徴は、もろみ後半キレがよく、香りは、控えめですが味にメリハリがある点です。確かにこのもろみだけは、酸度が1.7まであがり(他は1.3前後)力強い仕上がりとなりました。
香りは若々しく、立ち香では、おとなしめのバナナ系の香り、新緑の森のような香りがあり、含み香では、それらの香りに林檎系の香りがさらにプラスされます。
味わいにおいては数字としては低酸ではありますが、酸が洗練された印象を与え、味にアクセントをつけています。低温ではやや淡麗に感じられますが、温度があがるにつれ米のやわらかさが楽しめます。
今は、どちらかというと淡い味付けの旬の筍とか山菜や加工度が高い料理では繊細な味付けの懐石料理等が合いそうですが、この組み合わせは酒の熟成次第でどうも変わりそうです。(データはH14BY) |