焼津 山田錦 2003
2003.10.8
 10月初旬から始まった、山田錦の刈り取り本日は、松村氏の田圃で刈り取りを行いました。松村氏に教わりながらコンバインで刈り取りました。コンバインはハンドルがなくスティックで操作します。
 今年は、やや心白発現率が落ちているようです。

2003.9.13
 静岡県志太榛原農林事務所の亀山さんが蔵に来てくれた。米の情報いただいて意外にも焼津・山田錦はかなり良好との事でとてもうれしい。こないだ米を見て素人目にもよさそうだなと思っていたが、プロと同意見だったのでこれもうれしかった。

2003.8.31の状況
焼津山田錦、こちの田圃は病虫害もなく意外と良さそうです。

2003.8.21の現況 
天候より米の出来が心配されますが、焼津地区に関しては、五百万石は、多少生育が悪いようですが、山田錦に関しては今のところ大きな影響は出ていません。五百万石は、早稲の米ですので、この夏の天候不順はすでに影響が出ています。山田錦は晩生の稲ですので、まだこれからの天候次第で生育の挽回は可能です。しかし、これは主に今月初旬の生育調査での判断ですので、その後の雨続きでさらに状況が悪化している事が懸念されます。

静岡山田錦生育調査第一回 2003.7.11
 田植え後、約一ヶ月での生育調査に参加してきました。今回は焼津の南部、一部大井川の増田氏、石川氏、八木氏、野田氏等のたんぼをみてきました。
 まず、この生育調査では、草丈、茎数、条間隔、株間隔、葉色、病害虫の発生等チェックします。
 この時期は、草丈が50CM前後まで成長し、葉の色は最も濃い時期です。昨年に比べてジャンボタニシは少なく、いもち病の発生も今のところありません。ただし、葉の色はやや濃すぎると(窒素がやや多すぎる)との事で、ややきつめに中干し(たんぼの水を排水して乾かす事)をする必要があるとの事です。

一発肥料 成長する稲 調査の様子

 感覚的には今年は、ものすごく雨が多いよう感じますが、降水量自体は平年並みのようです。気温も平年なみですが、一日の最低気温はやや冷たい日があるとのことです。
葉色判定する八木さん 葉色判定する板7段階 大敵ジャンボタニシの卵

 静岡山田錦田植えに行ってきました。2003.6.12
 純米吟醸、山田錦焼津酒米研究会は、おかげさまで好調に売れ今月完売となりました。米、水、酵母すべて静岡県産にこだわり、飽きの来ない上品な味と香り、地元の方でも買いやすい1.8L2600円、720ML1300円(税別・精米歩合55%)のリーズナブルな価格設定がご支持頂いたと思います。この酒は限定に流通する酒ではなくなるべく消費者の買いやすい酒として、将来、少しずつ志太泉の軸となる酒としていきたいです。昨年(H14BY)は仕込み2本ですが、今年(H15BY)は3本の仕込み予定です。
 6月10日に、焼津市、東益津の松村氏の田圃で田植えをしてきました。今年は、ジャンボタニシも見かけず安心して植えました。二回目の田植えという事で、すっかり慣れて田植え機を高速で植えてきましたというのは嘘ですが、田植え機も新しい機械でクラッチもなくなり昨年よりは格段に楽でした。(田植え機の設定は植えられる株数は少なく株と株の間隔は大きく疎に植えるように設定されている)
田植えの様子 高草山を望んで 植えたての苗

 また、帰りには、西焼津付近の曽根氏の田圃も見てきました。こちらは、田植え後、数日経っておりますので、すこし成長していました。
 
 まだ酒と同様米も発展途上にあり、地産地消の取り組み、将来のJAS有機や静岡県エコファーマ認定等の課題も多いなにがより実質を伴うかたちなのか、米生産者、酒蔵、出来れば消費者も共に考えていきたいです。


2003.2.9 H14年BYの酒米の使用ついて
 

2002.10.5 山田錦刈取り開始


山田錦生育調査 
静岡山田錦田植えエピローグ

 志太泉の使用酒米
志太泉の原料米の使用量のうち、酒米の本流山田錦が40%、ベーシックな酒造好適米五百万石が35%、好適米ではありませんが、はなのまい25%となっています。(H13BY)この他に雄町、八反錦、トヨニシキ等の使用実績がありますが、本年度は、この3種の酒米にしぼり、安定した造りを目指しています。
 平均精米歩合は55%程度(H13BY)です。これは、本蔵杜氏の「精白に勝る杜氏なし」(どんな技術を用いてもなかなか同じ米で醸すなら白い米で醸した酒には勝てない)というポリシーによるものです。
 山田錦は、兵庫、福岡、静岡県産の3種類です。兵庫県産は、小野市下東条地区(特A地区)の酒米を使用しております。主に35%、40%、50%に精白し純米大吟醸、大吟譲、純米吟醸等を醸します。酒になった時の切れのよさ、熟成による秋上がりの楽しみといい正に酒米の王様です。福岡県産は糸島郡の山田錦です。(糸島山田錦について詳しくはこちら)味のりがやや早く春から飲めるのが特徴です。本年より、地元の山田錦も使用し始めました焼津地区の篤農家とは、製造段階から意見交換をして試行錯誤をはじめたばかりです。
 五百万石は、酒米の一方の雄であり、繊細なシャープな酒質の酒造りに適します。あえて、新潟産を避け、信頼関係の厚い富山の南砺JAより入手します。
 普通酒に使う一般米もやや硬質で品質の安定した山形県産はなのまいを用いています。

今年の、仕込み第1号は、福岡県糸島郡の山田錦を使用した本醸造です。
 食べるお米なら、「魚沼コシヒカリ」が最高とよくいいますが、酒造米は「兵庫県産山田錦」がいわばブランドです。なぜ兵庫山田錦なのかという問題はまたの機会にふれるとして、そのため他の県の山田錦というとどうしても過小評価されていました。
  今年夏、福岡県の糸島郡に、実際の山田錦を見学して来ました。九州というとすごく暑い土地のイメージがありますが、糸島郡の山田錦栽培地は、かなり標高が高いため、冷涼で、そのため山田錦の栽培限界にかかってくるという意外な場所です。
兵庫県の山田錦栽培風景とはまた違いますが、山から清冽な水が湧き出してくる環境は、酒造米の産地として非常に魅力を感じました。また、この際に福岡県が山田錦栽培において古い歴史をもっている事、栽培管理に細心の注意を払い品質向上に努めている事を知り、どうしてもこの米を使いたいという気持ちが高まり、この造りではじめて志太泉としてこの米を使う事になりました。 
 それでは、どうこの米を使うかという問題になります。山田錦は吟醸酒のため磨いて磨いて精米歩合50%以下で使おうというが普通の発想です。しかしながら、視点を変えてみると良い米を削ってしまうのももったいないという考え方もあります。
山田錦が65%や60%でどんな実力を発揮してくるか?もちろんいままでも他の蔵ではそういう酒はありましたが、志太泉では、まだ試した事はありませんでした。
今回の仕込み1号はそういう意味での試みです。
 また今回は、あくまで「本醸造酒としての酒の趣とか意味」にこだわりました。吟醸に近い本醸造が良いものであるという正論はもちろん正しいのですが、あまりにも正論すぎておもしろくないような気がします。
  今年の九州は、台風被害で非常に作柄も悪く心配していましたが、実際の造りは、吸水や蒸しも順調です。酒母は静岡酵母(NO-2)を使用して、良い香りを醸しております。これからのもろみがどうなるか楽しみです。

追記 現在の13BYでは、主に本醸造原酒、純米原酒の精米歩合60%で使用しています。

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